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新年度の子どもたち


新緑に弾ける子どもたち

ゴールデンウイークが終わって、久し振りに2つの保育園
を訪ねた。どちらも、子どもたちは、元気いっぱいだった。
午前は、近くに棚田が広がる、住宅地にある仰木星の子保育
園へ伺った。
3月に、卒園する子どもたちに絵本を読みに行ったとき、
一緒に現年長さんも絵本を聞いてくれていた。そのことが
あって、しっかり覚えていてくれて、親しく歓迎してくれた。
今年の年中さんは、初めての顔合わせだが、はち切れんばか
りの元気さで、絵本への反応は活発で、こちらの下手な読み
方を助けてくれた。年によってこんなにも違うのかと、その
違いに驚かされる。

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今回は、年中・年長合わせて約50人を相手に30分程
の中で8冊読んでみた。その中で、関心が高かった絵本
を3冊あげておきたい。

(1)内田鱗太郎作、長谷川義史絵『かあちゃんかいじゅう』

  
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この作品は、怪獣映画に連れてってとせがむ男の子と母親の
やりとりがユーラスで、お母さんの柔らかい心と優しさがに
じみ出ていて、心弾ける絵本だ。母の日にもいいのかなと思
い読んでみた。


(2)ステファニー・ブレイク作・絵『おおかみだー!』
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この絵本は、『うんちっち』の続編と言ってもいい絵本だ
が、悪ガキのウサギのシモンが「おおかみだー!」と言っ
ては、親をだまして驚かせる。逆にオオカミに変装したお
父さんに、驚かされて、これからはうそをつきませんと誓
うのだが、それで収まらないのが、シモンの悪ガキたるゆ
えんだ。


(3)ふじもとのりこ作『ケーキになあれ!』
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さまざまな果物が次々と登場して、ケーキに変身していく。
いちごが出てきて、ページをめくれば、そこには、ショート
ケーキ。さくらんぼ、くり、オレンジ、リンゴなど、次々と
登場するが、子どもたちはよく知っていて、全部言い当てる。
「果物が全部集まると?」と尋ねると、「誕生日ケーキ!」と
言い当てた。お利口さんばかりだ。

読み終わってから、帰り際に、「私、今日誕生日なの」と言っ
てきた女の子もいた。帰ろうとすると、私を取り囲んで、ネコ
のように体を押し付けて「ありがとう」「またきてね」としば
らくは、大混乱。これが心地よい。変なおじさの嬉しい一時だ。
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    琵琶湖が目の前にある保育園の園庭

午後からは、絵本読みに、琵琶湖大橋近くのわかば保育園に
お邪魔した。子どもが午睡から目を覚ました3時半からの
絵本読みだ。
琵琶湖が園の一部になっているようなすばらしいシュチエ
ーションの園だ。プールは日本一の琵琶湖だというのだから、
羨ましい。琵琶湖から生まれた日本一美しい保育園だ。

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この園に伺うのは、随分久し振りだった。子どもたちも、
すっかり入れ替わり、知っている子どもはいなかった。
初対面の場合、すんなり絵本読みには入れない。お互いに
慣れるのには時間がかかる。お互いが心をほぐし合い、溶
けあうために、読み合いを中心に、楽しい参加型絵本を
中心に選んで読んだ。

(1)風木一人作、ひろかわさえこ絵『おやゆびさん』
この本は、最近、初めての園でよく使う、指体操のような、
指遊びと言ってもいい絵本で、随分雰囲気が和む。

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(2)おおなり修司文、丸山誠司絵『だるまなんだ』

だるまの絵本では、かがくいさんの『だるまさんが・
と・の』
が定番になっていて、大抵の子どもは知ってい
る。そこで、意表をついて、少し違うパターンのだるま
さん絵本を読んでみたのだが、少々勝手が違ったのか、
子どもは戸惑っていた。その分集中してくれた。

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(3)山岡ひかる作『おかあさんのパンツ』

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子どものはいているパンツのサクランボの柄が、
お母さんがはくと、リンゴになってしまう。では、
タンポポは・・・。花火になるといったユーモラ
スな絵本だ。この絵本は3巻出ているがどれも面
白い。
母の日の絵本に、こんなふざけた絵本もいいので
はないだろうか。断っておくが、これは私の趣味
で言っているのではない。
14冊準備していたが、わかば保育園では5冊読
んだ。子どもの絵本への集中力は、個人差が大き
く、絵本の内容や子どもの絵本への関心も違って
くる。初対面の子どもと絵本を読むときは、個々
の子どもの気持ちを汲んで、最大公約数の楽しさ
を提供することが大切だ。
久し振りに、大きな声を出して絵本を読んだので
少々疲れた。この疲れが心地よい。

5月に入って、自然は目に見えて変化してきた。
山の色は、色濃くなって、草花も入れ替わりが
加速してきた。連休中は、毎日のように里山へ
行き、珍しい花はないかと監視を続けている。
我が家の庭でも、シライトソウがやっとそれらし
い姿になってきた。

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          シライトソウ(我が家の庭で)
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       フタリシズカ(我が家の庭で)
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      エンコウソウ(我が家の庭で)
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里山で、最近見かけなくなっていたおじいさんと出会った。
久しぶりに見かけたので、鹿の防護柵越しに声をかけたが、
病気をしていたとのことだった。86歳で、杖を突きながら、
小さな棚田の草刈りをしていた。
以前会ったときに、この田の畦道には、貴重な山野草が沢山
あるから、大切に守ってほしいとお願いしておいたら、いま
だに、草花が咲く場所は、必要以上な草刈はしていない。
そのおかげで、この日はイチリンソウが咲いていた。この田
の周辺200メートル程の間に、沢山の貴重な山野草が咲く、
山野草の宝庫だ。

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         イチリンソウ(伊香立地区)
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         ミツバアケビの花(伊香立地区)
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         アケビの花(伊香立地区)
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        ハンカチの花満開(朽木の森)
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         カラタチの花(朽木の森)

春の花探しは、まだまだ続く。
自然の懐は深く豊かだ。
自然の中の生物とかかわりながら、
子どもに、次はどんな絵本を読みに行こうかと
考えるのが一番の楽しみだ。
今回の2つの園の子どもたちの笑顔には元気づけられた。
園長先生と保育士の皆さんに心から感謝だ。







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Commented by hiroko_hoshikawa at 2017-05-13 23:53
お寄りするといつもこころがほっこりします。そして、ご紹介いただいているご本を全部読みたくなってしまいます!

お庭でフタリシズカやエンコウソウを見ることができるなんてすばらしいですね。猫のようにすり寄ってくる子どもも愛らしい!

エネルギー満タン。またいろいろな山野草をご紹介くださいませね。
Commented by ehondamari at 2017-05-14 07:12
hiroko_hoshikawa様

落ち着かない気候が続き、からだが振り回されています。
いつも励ましのコメントをありがとうございます。
山野をめぐっていると、自然の心地よさと同時に、自然の変化の速さに驚かされます。一時期は、タケノコや山菜採りの人が目立ちましたが、最近では、山に入る人が少なくなりました。SNSで少し評判になると、人がドッと押しかけます。琵琶湖周辺は、バイクと自転車が多く、狭い道を走るのでとても危ないです。連休中は大渋滞でした。
どうか、お体にご留意ください。

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by ehondamari | 2017-05-12 08:29 | 絵本と子育て・保育 | Comments(2)

絵本で潤いのある生活を楽しむ


by ehondamari