線で描く絵本
2017年 08月 25日
線路は続くよどこまで、という歌がある。どこまで続いている
のだろう。
電信柱の電線はどこまで続いているのだろう。
アリの列つながった線はどこへ向かっているのだろう。
血液も線でつながって流れている。つながっているも
のはたくさんある。つながっていることに無意味はなく、
何らかの意味のもとにつながっている。
線がどんどん延びて、一つの線で世界中に広がり結び合
えば、平和な世界になるだろう。そんな一本の線で世界を
繋いでみたい。
絵本にも、一本の線をつなげて描いたものがいくつかある。
どれを見ていても、飽きることもなく、何時間見てしまう。
私の持っている絵本の中にも、何冊かある。なかでも、一番
楽しんでいるのが、谷川俊太郎文、しりあがり寿絵『おそば
おばけ』だ。
よくぞ、こんなバカげたことを考えてくれたものだと、思わず
感謝してしまう。「ぼくはおそばとあそぶのがすき ぼくが
よぶとあなからでてくる」。そばはいつも元気で、穴から
出てきて飛び回る。その穴に引きずり込まれると、お化けが
出てくる。そばのお化けを食べないと、こちらが食べられるの
で、つるつると食べてしまって、「ごちそうさま」で終わる。
すごい量を食べて、ご馳走さまでは済まないだろうに。
お化けをはじめとした話の中の絵は、全て、はじめから最後ま
で、1本の線で描かれている。馬鹿げているといえば馬鹿げて
いるが、馬鹿げているから面白いのだろう。これを子ども心と
いうのかもしれない。
ローラ・ユンクヴィストさんは線描き絵本の達人だ。線だけ
だから、単純で、線を追っかけるだけだろうと思いがちだが、
彼女の絵本は、美しくて、ハイセンスで、発想が豊かだ。
線のつなぎ方の工夫が見事で、飽きさせない。線がつながる
絵と同時に、線画の周りの状況や、風景が線画ではないが、見
事に、絵の効果を引き出していて、見る側をドキドキさせてく
れる。ローラ・ユンクヴィスト作(ふしみみさを)『せんをた
どって』は、線をたどっていくと。次々といろいろなものが登
場してきて、一日の流れの中で、一杯体験ができる。意外と
1日でいろいろなことが経験できているのだと感心させられる。
たった一日がこんなにも楽しく考えられるものだなと驚かされる。
ローラさんのシリーズの1冊と言ってもいい『せんをたどっ
てがっこうへいこう』では、線をたどって学校へ行き、一日
中学校で、様々な体験をすることになる。学校ってこんなに
も楽しいことがいっぱいあるところなんだと、わくわくし
てしまう。
てがっこうへいこう』では、線をたどって学校へ行き、一日
中学校で、様々な体験をすることになる。学校ってこんなに
も楽しいことがいっぱいあるところなんだと、わくわくし
てしまう。
この2冊以外にも『せんをたどってせかいいっしゅう』や『
せんをたどっていえのなかへ』等もある。
線のマジックを見ているようで、ワクワクドキドキしながら、
いつかは真似をして自分でも、こんな絵本を作ってみたいなと
思わされる魅力と魔力を持っている。
中村牧江文、林建造絵『どうぶつ どのみち いっぽんみち』は
色画紙に白い線で絵を描いていて、これまでのものとは少し違う。
一本道の線をたどればいいかというとそうではない。線で複雑な
絵が描かれているので、線を見るというよりも線で描かれた絵を
見るといった方がいい。むしろ、線で描かれた絵本を見るというよ
りも、完全い線を忘れて、絵を見るといった感じだ。各ページごと
に色が違うので、彩色されたカラフルな絵を見ているような錯覚に
陥る。
せんをたどっていえのなかへ』等もある。
線のマジックを見ているようで、ワクワクドキドキしながら、
いつかは真似をして自分でも、こんな絵本を作ってみたいなと
思わされる魅力と魔力を持っている。
中村牧江文、林建造絵『どうぶつ どのみち いっぽんみち』は
色画紙に白い線で絵を描いていて、これまでのものとは少し違う。
一本道の線をたどればいいかというとそうではない。線で複雑な
絵が描かれているので、線を見るというよりも線で描かれた絵を
見るといった方がいい。むしろ、線で描かれた絵本を見るというよ
りも、完全い線を忘れて、絵を見るといった感じだ。各ページごと
に色が違うので、彩色されたカラフルな絵を見ているような錯覚に
陥る。
それらの楽しさをどれだけ、書いても書いてもきりがない。
きりがないから、また違ったものを探したくなってしまい、
珍しいものを探し出すと、うれしくなってしまってまた書
きたくなる。これは終わりのない旅だ。終わったつもりでも、
またすぐはじまる。エンドレスの旅は、いつ終わるのだろう。
まもなく2年が終わり、3年目がはじまる。
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おそばおばけ、すご〜い楽しい!おばけがだいすきな子どもたちが、大喜びしますよね〜
2歳児たちは、「おばけがぞろぞろ」が、だ〜い好きで、何回も、何回も読みました。
線をたどって、たどってワクワクですね。
2歳児たちは、「おばけがぞろぞろ」が、だ〜い好きで、何回も、何回も読みました。
線をたどって、たどってワクワクですね。
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by
ehondamari at 2017-08-31 08:15
こあらさん
少し秋めいてきました。大型の台風も近づいていますが、何もなければいいのですが。
『おそばおばけ』おいしそうにもないそばですが、食べないと食べられてしまうので、それなりの葛藤ですね。線だけで絵を描くというのも子どもにとっては、遊びの一つとしては面白いのではないかと思います。どんどんどんどん想像が発展して、線をつなぐ工夫も含めて、保育の中に導入すればそれなりにユニークなものが出てくるでしょうね。
それにしても、何事も繋ぐことは大切です。結びつきは宝です。
少し秋めいてきました。大型の台風も近づいていますが、何もなければいいのですが。
『おそばおばけ』おいしそうにもないそばですが、食べないと食べられてしまうので、それなりの葛藤ですね。線だけで絵を描くというのも子どもにとっては、遊びの一つとしては面白いのではないかと思います。どんどんどんどん想像が発展して、線をつなぐ工夫も含めて、保育の中に導入すればそれなりにユニークなものが出てくるでしょうね。
それにしても、何事も繋ぐことは大切です。結びつきは宝です。
by ehondamari
| 2017-08-25 23:10
| 絵本と子育て・保育
|
Comments(2)