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絵本だからできること

未知に挑戦する絵本の世界

絵本の世界は広くて、多種多様だ。
可能性に満ち満ちており、絵本の世界は、常に、変化と進
化を続けている。
この先、何が可能かは、絵本の作り手の想像・創造のいか
んにかかっている。
絵本を大きく概念規定できたとしても、おそらくその枠を
すぐに超えて、新しい世界が誕生するに違いない。要は、
可能性に満ちた未開発分野と言えるかもしれない。
絵本には、想像とめくる行為の組み合わせで、様々な工夫と
発想をバネにして、新しいものを生み出していく力がある。
その一つの例を挙げてみたい。
佐藤雅彦+ユーフラテス『中をそうぞうしてみよ』福音館書
という、これまでになかったエックス線写真を使っての絵
本だ。

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エックス線は、病院でのレントゲン撮影の経験で、どんなも
のかは、誰もが知っている。そのエックス線を使って、これ
までに、誰が絵本製作を考えただろう。しかも、なぜ、エッ
クス線が絵本と結びつくことになったのだろう。
陰と陽の世界でありながら、内と外の世界でもある。本来、
肉眼では見ることのできない内側を、可視化できる。
一般的な絵本では、見えないものを想像して、虚構の世界を
つくるという点では、子どもの想像遊びにも似ている。まさ
に、想像の世界を遊ぶのだ。物体の内側を想像して、クイズ
のように当てっこするのだ。
表紙にある椅子の内側に何があるのか、エックス線を当てる
と、その答えが映し出されるということだ。

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20本の釘が使われているのがわかる。釘が見つかるだけで
なく、普通には見られない世界が、目の前に見えることが
できるのだから、驚異と美すら感じる。

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針山に針が沢山刺さっている、これにエックス線を当てた
内側は、想像するだけで、痛そう。

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貯金箱の中にどれだけのコインがたまっているのか、開けて
みなくとも、エックス線でわかってしまう。

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いくらぐらいコインは入っているのだろう。大小の大きさは
分かるのか。お札は見えるのかと、楽しみが膨らむ。

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いろいろ想像してみたけど、上の写真のように限界があるよ
うだ。写る物と写らないものがある。3D化の必要性も出て来
る。現段階では、やはり想像に頼ることになる。
エックス線でなくて、CTやMRIで撮影したら、また違うも
のが楽しめるかもしれない。
例に挙げたもの以外にも、沢山の物が出て来るので、実物
で楽しんでもらいたい。
絵本作りの新しい試みを見たが、こうした絵本作りの挑戦
は限りなくあるので、それらを探すことも楽しみの一つに
なるかもしれない。



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by ehondamari | 2019-05-18 13:50 | 絵本と子育て・保育 | Comments(0)

絵本で潤いのある生活を楽しむ


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